日々読んだ本(漫画、映画、例外的にテレビドラマ)の感想を、
ネタバレあり、粗筋なしで書いています。
批評批判は目的ではなく、個人的な感想文です。
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『旧怪談 耳袋より』
【京極夏彦 メディアファクトリー】

怪談とは銘打ってあるけれど、ぞっとするような怖い話しはあまりなく、むしろうっかり笑うようなオチがついている話しが多かった印象。
京極夏彦が追加したセリフとか、タイトルのつけ方のせいもあるんだと思う。
あんまり怖がらせる気なかっただろう、夏彦。
「もう臭わない」「なぜに虻」「やや薄い」あたりはタイトルだけでもちょっと笑ってしまう。
で、内容読むとやっぱり笑ってしまう。

帯に「侍のUさんがお化けを見た!」とあるように、そんなノリで書かれている。
江戸時代の用語はそのまま使いつつも、「ミーティングの後に〜」とか普通にカタカナ用語も登場する。
それがなんとも不思議なマッチをしていてやっぱり可笑しい。

「座頭でないなら」とか「可愛がるから」がおもしろかったです。
あと「プライド」も幽霊話じゃないけど、怖いというか、なんというか。
『邪魅の雫』
【京極夏彦 講談社ノベルス】

読むのに三ヶ月もかかってしまいました。
いつもどうしてこんなに厚いのかと思いながら読むのですが、いらないと思えるようなシーンなどを削っていっても多分、話しは通じるんじゃないかと思うのですが、きっとそうしたらこのシリーズらしさ、というようなものがなくなるのだろうなぁという気がします。
長くてもいいんですが、やっぱりこう厚いと怯むよねぇ。毎度。

シリーズの新作というのは、シリーズの流れにおいての評価と、その一冊単独での評価ができると思うのですが、邪魅はシリーズのうちの一冊としては興味深い事実が出てきて面白いとは思いますが、一作品としてみると、他の話しよりも地味、という印象。

それでもなんだか私は好きでした。
益田くんと関くんというコンビが案外面白かったから、かもしれません。
青木くんもがんばってたし。
もしくは、訳もわからず右往左往する人々を尻目に、次々に起こる殺人、そして解きほぐされる真相、という流れが久しぶりに探偵小説の基本に立ち返ったような気がして、懐かしさすら感じたからかもしれません。

前作、今回、と榎さんがあまり元気じゃなくてちょっと寂しい。
『姑獲鳥の夏』
【監督:実相寺昭雄 日本】

いやはや、待ってましたの京極堂映画化ですが、案外、観れました。
京極作品は、けっこう映像化に恵まれているやもしれません。
まあ、ただ原作読んでないと、理解しにくいと思います。

冒頭の長台詞なんて、耳で聞くとこんなにも、理解するのに苦労するのかーと新たな発見。
関口君の理解力がないんじゃないんですな。
目で見ると耳で聞くとじゃ、やっぱり理解する速度に違いがあるんだなぁ。
しかし、堤真一はご苦労様です。

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『嗤う伊右衛門』
【京極夏彦 中公文庫】

角川版にしたほうが、本棚に並べたときにきれいに並ぶんだろうと思ったのですが、表紙がこちらの方が好きだったので、中公版で。
中身は一緒ですよ。値段も一緒。

巷説シリーズの又市が出てるというので、急遽読むことに。
正確に言えば、こちらの本が先なので順序が逆になったんですけれど。

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『続巷説百物語』
【京極夏彦 角川文庫】

堤版のドラマ観たいなーと帯を見て思う。
栄子ちゃんのおぎんさんと、渡部又市が特に観たいー。

2年ぶりくらいの、巷説シリーズです。
一作目は、連作というより短編色が強かったように感じましたが、今回はそれぞれの話が密接に絡まっていて、長編に近い趣があったと思います。

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『百器徒然袋 風』
【京極夏彦 講談社ノベルス】

出ました出ました。私、これ大好きです。
榎さんはもちろん、京極堂までがなんだか弾け気味なところが愉快です。
本島君は、前回よりさらに可哀想な感じがいや増しておりました。気の毒。

このシリーズを読むと、京極堂はサドなのか、と思います。
まあ、みんながみんな厄介ごとばかり持ち込むから、ちょっとばかりいじめてやりたくもなるのでしょうが。
そういえば、今回関くん不在。本島君とポジションが同じだからでしょうか。

今回はひたすら榎さんが可愛いです。
にゃんこにゃんこ言っているのも可愛いですけど、「面霊気」のラストもよい。
なーんだ、ちゃんとみんなのこと心配してるんじゃないか。
本島君宛ての手紙がほほえましいです。
榎さんいいなぁ。素敵です。
榎さんの、父上も出てきました。
おお、こんな感じなのか。
おもしろい親子ですよね。

来年の映画化が不安な京極堂シリーズですけれど、映画は映画で楽しめればいいなと思います。
なにもウブメから律儀に映画化しなくてもいいのに、と思いつつ。
一番映像化が難しいものから始めなくてもいいだろうにねぇ。
『川赤子』
【京極夏彦 講談社】

ハードカバー版、『姑獲鳥の夏』の応募者全員サービス、豆本が届きました(非売品)。
角川ミニ文庫くらいだと思っていたら、さらに小さい。
どうやって保存したらいいのか悩みます。
そしてページを開くのが怖いです。
いっそ、お経みたく一枚紙で、びらびらと開く感じであった方が読みやすいかも。
あ、今気がついた。
飾り箱(本が入っている箱)の裏に「御祓済」の言葉が。
やっぱりー!!
晴明神社でやってくれたんですかね?

気になるのは「巻之一」という言葉。
これはシリーズ全部ハードカバー化する気なんでしょうか。
そしてその度にこの豆本をつける気でしょうか。
あまりに厳しいです…。

中身は、『百鬼夜行 陰』の中の「川赤子」と同じです。
ウブメの直前の、うだうだしている関君です。
雪絵さんはどうして結婚したんでしょうねぇ。
毎回、それが気になります。
関口夫妻とは意味が違いますが、中尊寺夫妻も気になります。
『巷説百物語』
【京極夏彦 角川文庫】

これ、講談社じゃないのか。

みんな言ってそうなんですが、京極流の仕事人、あれ仕置き人?みたいな話です。
これもまた、京極堂シリーズと同じで妖怪が出てくるわけでも幽霊が出るわけでもない。
きわめて現実的。
怪談ではないです。
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『姑獲鳥の夏』
【京極夏彦 講談社】

再読です。
ハードカバー版を買う気は無かったのですが、応募者全員サービスで豆本が当たると言うので買いました。
中身は加筆修正された文庫版と同じようなので、まあいいかと思いまして。
私が読んだのはノベルス版です。
豆本はまだ届いてませんが届いた人はいるのかしら?

京極夏彦の職人仕事、ということで中身は読みやすいフォントです。
外側は黒。そして黄色いタイトル。
そして背の反対側、ページの部分に子どもを抱いた姑獲鳥が印刷されてなんともおどろおどろしいです。
古くなったら見えなくなるような気がして心配です。
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『陰摩羅鬼の瑕』
【京極夏彦 講談社】

お久しぶりです。妖怪シリーズ。
私は京極堂と呼ぶ方がしっくりくるのですが。
待ってました。とてもとても待っていました。
今回も厚い。
次こそ直方体になるんじゃないかと思っていましたが、厚さは歴代3番目です。
はっきり言って読みづらいです。カバーがびらびらします。本屋でつけてもらったカバーなんて、紙がもう少しで足りなくなりそうでした。
しかし読み応えは充分なので文句は言いません。それがこのシリーズの魅力(いやもっとあるだろ)。

帯「凄い!京極小説」。
投げ遣りなのか手放しの称賛なのか悩むところです。
次辺り「厚い!京極小説」になっていたらどうしましょうか。期待しましょう。
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