日々読んだ本(漫画、映画、例外的にテレビドラマ)の感想を、
ネタバレあり、粗筋なしで書いています。
批評批判は目的ではなく、個人的な感想文です。
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『四畳半神話大系』
【森見登美彦 角川文庫】

『太陽の塔』に引き続き二作目。
いやぁおもしろい。おもしろい。
前作と同じ、もてない学生がうだうだしてる話し、かと思いきや、1話目を読み終わり、2話目が始まると、おや?となる。
1話目とまったく同じ冒頭、でも読んでいくとちょっとずつ違う展開が。
「私」が大学に入学して最初に選ぶサークルによってちょっとずつ展開が変わっていくのが、アドベンチャーゲームのようなシナリオだなぁと思いつつ読み進めると、最終話で見事に収束していく。
違う展開ながらも3話目までは「私」が小津という悪友に振り回され、変な師匠と出会ったり、酒癖の悪い美女の羽貫さんと知り合ったり、明石さんに恋したりと、とてもにぎやか。
でも4話目では、同じ導入ながらも、どこまでも続く四畳半を延々と一人彷徨うというサバイバル(というほど命の危機感がない)的な展開で、今までとの対比でいっそう孤独感が募る。早く出してあげて!と。

4話をリンクするエピソードがあったり、回を重ねるごとに重みを増す小津の「慰めるわけじゃないけど、あなたはどんな道を選んでも僕に会っていたと思う。直感的に分かります。いずれにしても、僕は全力を尽くしてあなたを駄目にする。運命に抗ってもしょうがないですよ」という軽口、というか憎まれ口。
最終的に、小津、何者・・・とさえ思う。それにしてもすごいセリフだな。

まったく見事な一冊でした。でも著作の中ではあまり知名度高くない気がする。
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